水槽用コーキングは各社からさまざま販売されていますが、
コスパでおすすめなのがシリコンシーラント。
ただし、防カビ剤なしに限ります。
水槽用コーキングの重要性と選び方
水槽用コーキングは水槽の修理などには必須のアイテム。
そして、その役割としては漏れを防ぐことが絶対条件。
そもそも水槽の修理などはそれほど頻繁に行うものではありませんが、できるだけコスパのいいものがいいですよね。
単に水漏れの修理だけなら、とくに気を付ける点はないんですが、魚や水生生物を買うための水槽に使うとなると話は別です。
なにしろ、相手は比較的弱い生き物ですから、防腐剤・防カビ剤有害成分が入っていないものに限ります。
まず、水槽コーキングとして各社から発売されている主なものを紹介します。
セメダイン バスコークN
その名の通り、バスつまり浴槽水回り補修用のコーキング材ですが、水槽コーキングとしても使用できます。
参照 https://faq.cemedine.co.jp/home/detail?site=T5WB9K2B&category=136&id=126
使用に際しては、上記にもあるように、後述のアク抜きを行いましょう。
※クリア(透明)とブラック(黒)以外は防カビ剤配合です。
コニシ バスボンドQ
こちらもバスとありますから浴室用の製品ですが、公式製品ページ「飼育用水槽」と明妃されています。同時に、バスコークと同じようにアク抜きについての記述もあります。
※クリアとアルミ以外は防カビ剤入です。
水槽用コーキングとしては主に上記の2点ですが、複数の水槽用コーキングとしてのランキングでは、次の製品が上にランクインしています。
コスパに優れたシリコンシーラントの特徴とおすすめ製品
コニシ シリコンシーラント
家などのいろんな部分のコーキング剤として利用されている、DIYされる方にとっては馴染み深い製品の一つですが、水槽用コーキングとしてのさきほとの2点に比べて、圧倒的に価格が安い、つまりコスパいいものとして認識されているのでしょう。
シリコンシーラントはさまざまな色のものが発売されていますが、水槽用コーキングとして使うにはクリアが一般的。
もともと建築物などに使用されるものなので、見た目などの面からも防腐剤・防カビ剤配合のものが多いです。
実際に使用されている方が多そうなのはわかりましたが、本当に有害成分の防カビ剤なしなのかどうか不安が残るため、さまざまな販売サイトで「シリコンシーラント防カビ剤なし」を探してもなかなかヒットしません。
販売ページの商品説明を見ても、はっきり防カビ剤なし(または防カビ剤配合)の記載がないんです。
そこで、製造販売元のコニシに直接問い合わせてみたところ、次のような回答メールをいただきました。
防カビ剤が入ってないものはコレ
当社のシリコーン樹脂系シーリング材につきましては、
「ボンド シリコンコーク 【防カビ剤入り】」と明記されたもの以外、
すなわち具体的には「ボンド シリコンコーク」および「ボンド シリコンシーラント」
には、防カビ剤は配合されておりません。
これで防カビ剤入かどうか、明確な判断の指標ができました。
しかし、メールの本文には続きがありました。
ただし、誠に恐れ入りますが、当社といたしましては、
これらの製品につきましては 水槽への使用を推奨いたしておりません。
これは、水生生物に対して影響を与える要素は防カビ剤だけではなく、
なおかつ、これらの製品は建築物の屋外目地用のシーリング材として
販売しているものですので、生物への影響を検証していないためです。
したがって、当社いたしましては「有害性が低い」とは言い切れません。
メーカーとしては、訴訟リスクを限りなくゼロにするためエクスキューズしておくのは当然のことですね。
今回は主に有害成分として防カビ剤のみを取り上げましたが、水槽用コーキングを含むシーラント材にはさまざま薬品などが使われているのは事実で、(飼育用の)水に含まれる何らかの成分との化学反応などで何かしらの化学物質が溶け出したりすることがゼッタイないとは言い切れませんからね。
実際そんな事が起こる確率は限りなく低いとは思いますが。
けれど、やっぱりアク抜きは忘れてはいけません。
シリコンシーラントのアク抜きとは
アク抜きというと、普通は食材のアク抜きを指しますが、ここではコーキング材に含まれる水槽で飼う水生生物にとっての有害な成分を抜くことを意味します。
魚などにとっての有害な成分として、防腐剤・防カビ剤をあげましたけど、すでに紹介したように、ここでは防腐剤・防カビ剤なしの製品を使うことを前提としています。
なのに、なぜアク抜きが必要なのかという疑問が生じますね。
実際、「水槽用コーキングとしてシリコンシーラント使ってるけどアク抜きなんてやったことない」という方も少なくありません。
でも、飼育用水槽用のバスボンドパッケージの説明書きにもアク抜き必須との記載がありますので、手間ですが行うべきです。
魚や水生生物に配慮した水槽メンテナンスのポイント
水槽は魚や水生生物たちが快適に過ごすための環境です。水槽メンテナンスは、水質や環境の安定性を保ちながら、生物たちの健康をサポートする重要な作業です。以下に、魚や水生生物に配慮した水槽メンテナンスのポイントを紹介します。
水質管理
水槽の水質は生物たちの健康に直結します。定期的に水質テストキットを使用し、水のpH値、アンモニアや硝酸塩の濃度などを測定しましょう。適切な水質に調整するために、定期的な水換えや浄化機器のメンテナンスを行いましょう。
適切な給餌
生物たちには適切な餌を与えることが重要です。餌の種類や量を適切に調整し、過剰な給餌を避けましょう。余った餌や汚れた餌は取り除き、水質の悪化を防ぎます。
定期的な清掃
水槽内の汚れやゴミは定期的に取り除く必要があります。底砂やフィルターの清掃を行い、余分な有機物を除去しましょう。ただし、水槽内の生物や植物に影響を与えないように注意しましょう。
植物のケア
水槽内には水草や植物を配置することで、生物たちの生活環境を豊かにします。水草の成長を促すために、適切な照明と栄養素を提供しましょう。また、過密な植物配置や成長した植物の剪定など、植物のバランスを保つためのケアも大切です。
ストレスの軽減
水槽内の生物たちはストレスに敏感です。大きな音や振動を避け、水槽周辺の騒音を最小限にしましょう。また、水温や水流の安定性を保ち、安心感を与える環境を作りましょう。外部からの刺激を避けるために、水槽の配置場所を慎重に選びましょう。
生物の観察と健康管理
定期的な生物の観察は、早期に健康問題を発見するために重要です。異常な行動や病気の徴候に気づいたら、速やかに対処しましょう。必要な場合は専門家に相談し、適切な治療や対策を行います。
予備設備の準備
水槽メンテナンス時や緊急時に備えて、予備の設備や器具を用意しておきましょう。フィルターの予備パーツや予備のポンプなど、必要なものを備えておくことで、問題が発生した際にスムーズに対応できます。
水槽メンテナンスは、魚や水生生物たちが健康で快適に過ごすための重要な作業です。水質管理や適切な給餌、定期的な清掃、植物のケア、ストレス軽減、生物の観察、予備設備の準備など、これらのポイントを遵守してメンテナンスを行いましょう。魚や水生生物たちに配慮した水槽メンテナンスにより、彼らの健康と幸福を保ちましょう。